単語はどのようにできているか?
単語の仕組みを探る形態論の世界へ。
形態論(けいたいろん, Morphology)は、単語がどのように組み立てられているか、その内部構造を分析する言語学の一分野です。
形態素 (morpheme) とは、意味を持つ最小の言語単位のことです。「単語のパーツ」と考えると分かりやすいでしょう。
形態素は、その機能によって大きく「語根」と「接辞」に分けられます。
単語の中心的な意味を担う、最も重要な形態素です。
tabe (食べる)、nom (飲む)play (play, plays), read (read, reading)語根に付加され、文法的な機能や追加的な意味を添える形態素です。
-sase- (使役), -rare- (受動)un- (否定), -ed (過去)形態素は、単独で単語として成立できるかどうかによっても分類できます。
それ自体で単語として使える形態素です。
tori (鳥), kumo (雲)cat, run, on単独では使えず、他の形態素と結びつく必要があるものです。
√tabe-, -sase-, -masuun-, -ed, -s単語は主に「屈折」「派生」「複合」という3つの方法で作られます。
時制や数など文法機能を追加する。品詞や中心的な意味は変わらない。
walk → walk-ed (過去)食べ- → 食べ-ます (丁寧)接辞を付けて、新しい意味や品詞の単語を作る。
happy → un-happy (否定)優し- → 優し-さ (形容詞→名詞)独立した単語同士を組み合わせて新しい単語を作る。
black + board → blackboard図書 + 館 → 図書館接辞は、語根のどの位置につくかによって、接頭辞、接尾辞、接中辞などに分けられます。
語根の前に付きます。
語根の後ろに付きます。
語根の内部に挿入されます。
語根を挟み込むように付きます。
単語の一部または全部を繰り返して、複数形や意味の強調などを行います。
orang(人) → orang-orang(人々)きらきら, わくわく動詞の語根に名詞の語根が取り込まれ、一つの動詞句のように振る舞う現象です。
言語は、単語が文法的な意味をどのように表現するかによって、いくつかのタイプに分類できます。
各単語がそれぞれ独立した意味を持ち、語形変化がほとんどない。
例:ベトナム語 `Tôi yêu bạn`(私・愛する・あなた)
単語の語幹に、特定の機能を持つ接辞が次々と「糊で貼り付けるように」付いていく。
例:トルコ語 `evlerimde`(私の家々で)
一つの語尾(屈折)が、格、数、性など複数の文法情報を同時に担う。
例:ラテン語 `rosam`(バラを)
非常に多くの形態素が連結し、一つの単語が文全体に相当する意味を持つ。
例:西グリーンランド語
evlerimde「私の家々で」
ev + ler + im + de
「家」 + 「複数」 + 「私の」 + 「〜で」
| 格 (Case) | 単数 (Singular) | 複数 (Plural) | 機能の例 |
|---|---|---|---|
| 主格 | rosa | rosae | バラが (主語) |
| 対格 | rosam | rosās | バラを (目的語) |
日本語の語彙は、その起源によって大きく3つに分類できます。
古くから日本語に存在した固有の言葉。主に訓読みで表されます。
例:やま、かわ、おこなう
古代中国から借用された言葉。主に音読みで表されます。
例:大学、行動、山水
主に西洋諸言語から借用された言葉。カタカナで表記されることが多いです。
例:コンピュータ、アルバイト
和語と漢語が組み合わさった特殊な複合語も存在します。
例:台所 (ダイどころ), 額縁 (ガクぶち)
例:豚肉 (ぶたニク), 敷金 (しきキン)
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